エミヨのはじまり
幼い頃から、ものづくりと絵を描くことが大好きでした。デザインの学校ではグラフィックデザインを学び、広告代理店、雑誌社等で勤務しながら、趣味のものづくりはずっと続けていました。
そんなある日、立ち寄った書店で1冊の本に出会い、それがエミヨを始めるきっかけとなりました。
ふわふわなバッグの写真がいくつも載っている手芸本。これはどうやって作られているのだろう?衝撃だったのは、そのバッグには「縫い目がない!」ということでした。
それからこのバッグは、羊毛をお湯と洗剤でフェルト化する技法で作られているということを知りました。
これは面白そうだと思い、本を片手に材料や道具を揃えてさっそく作ってみました。
今から見るととても未熟でお恥ずかしい仕上がりですが、当時の自分は大変満足で、縫い目のないバッグが出来たことに感動しました。
それから羊毛に興味を持ち、調べていくうちに『ニードルフェルト』にたどり着きます。
専用のニードルを使えば、「このふわふわな羊毛で思い通りのカタチを作ることが出来る!」それを知り、すぐに作ってみました。これが、その時の作品です。
初作品、パンダ風クマ(中央)
その後、アルパカ(左)
がま口にウサギの羊毛刺繍(右)
今から見るとツッコミどころ満載の作品ですが、仕上がった時の喜びは今でもはっきりと覚えています。
それからは、とにかく思い通りの形が作れるようになるまで何度も何度も作って、作って…作り続けました。試行錯誤、作りながら勉強し、とにかく頭に描く形が出来上がるまでやり続け、今の作品が誕生しました。
ウサギ作品を作る
エミヨの作品には、ウサギをモチーフとした作品がとても多いです。特にウサギにこだわっているわけではありませんが、自然とウサギばかりを作るようになっていました。(初期の頃は、パンダ、クマ、イヌ、アルパカ、ゾウなどいろいろな動物を作っていました。)
なぜウサギばかりを作るのか…。
自分で思うには、おそらく幼い頃にいつも一緒にいたぬいぐるみが、ウサギだったからだと思います。
ギュッと抱きしめたり、一緒に眠ったり、お風呂にも入れたりして、いつもそばにいたあのウサギのぬいぐるみとの優しくあたたかな思い出。…きっと私にとってウサギは『幸せな日々』の象徴のようなものだからだと思います。(実際、ウサギは豊穣や子孫繁栄などの象徴ともされる縁起物の動物のようですね。)
最近では、ペットでウサギを飼われている方もすごく多いようです。
広く皆に愛されるウサギがもつイメージを大切にしながら、エミヨだからこそ生み出せるウサギをこれからも作り続けます。